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2013年3月

2013年3月29日 (金)

北アルプス:黒部横断スキー  2013.3.23-25

昨年、悪天で涙を飲んだ「黒部横断」、今年は成功しました!   20130323250891

23日 日向山のゲートから板に兼用靴をつけ、ヘッデン、運動靴
     で歩き出す。扇沢から板を履き、3つ目の堰堤までは林道
     を行く。雪が舞っているが午後には晴れるはず。予報では
     今日は風速25mとのこと。ホワイトアウトになり、磁石で方
     向を確認して登る。途中に大きなデブリが3箇所!上部の
     ものは今週落ちた様子。マヤクボ沢を分けると傾斜が強く
     なり、風もひどくなる。時々耐風姿勢でやり過ごさないとよ 201332325_050
     ろめいて転がり落ちて行きそうになる。あと100メートルく     
     らいからクトーでも危なくなり、不安定な場所でアイゼンに
     替える。もっと早くに決断すべき、と反省する。針ノ木峠か
     らは反対側の針ノ木谷を滑る。しかし、上部は見た目、雪
     が悪そう!安全を期し、200mほどアイゼンで下った窪地
     状で板をつける。ちょっとガリガリしたところもあるが快適に
     大回りのターンが切れる。ノドを過ぎるといきなり沢が口を  
     開けていて何度か板を脱いでへつったり、渡ったり。出合を20130323250981
     過ぎると今度はデブリランド!完全に沢を塞いでいる巨大
     デブリもある。時間がかかってしまったが、何とか明るい内
     黒部湖に到着!渡渉グッズに履き替える。水は膝くらいか
     ?水量もあり、服を濡らすのは勘弁!なので、下着になっ
     渡る。日暮れと競争で凍った湖上にテントを設営。本日は
     14時間行動!ああ、くたびれた!

4:15日向山ゲート、6:30扇沢、12:20-12:50針ノ木峠、16:201332325_07030黒部湖、

24日 朝一で第一核心の中の谷ゴルジュの通過となる。が、綺麗
     に繋がってデブリも無い。狭くて傾斜があるのでアイゼンで 
     登る。続く大滝。口は開いているが右から簡単に巻ける。
     一箇所デブリを通過した先からは広く緩やかな斜面がザラ
     峠まで続いている。昨年は国見谷を滑り、ザラ峠に登り返
     してこの斜面を滑った。超快適で笑いが止まらなかったの
     を覚えています。この登りが私の今回の核心だった。なか 20f2bb1
     なか到着しないザラ峠!もう、ヘロヘロでした!やっと辿り
     着き、湯川谷方面を見ると、な、な、なんとハイマツの藪!
     またまた200mほど、アイゼンで下ります。そして、滑走!
     “素晴らしい斜面!素晴らしい雪!”気持ち良くターンを切
     り、交替で動画を撮りながら滑りました。新湯の湯気を左
     岸に見るあたりから第二の核心、湯川谷の堰堤群の通過
     なります。所属山岳会のM氏の資料を見ながら進みます
     が雪の状態も違い、良くわからないところも出てきます。ス 20130323251811
     ノーブリッジが崩壊していて渡渉になったり雪壁をよじ登っ
     たりも。沢近くが通れなくて登り返したりが多くなり、そろそ
     ろ本日は時間切れ!と思った頃、前日のM氏のトレースを
     発見!切れ切れのこのトレースを辿り、この日は白岩堰堤
     でテントを張りました。

6:15黒部湖、7:50中の谷ゴルジュ、12:40ザラ峠、13:45新湯、17:50白岩堰堤                             201332325_088

25日 白岩堰堤から右岸に渡る橋まではヘッデン、アイゼンで下
     る。そこからは工事用道路が立山駅まで続いているはず。
     でもその道は橋を見つけて何度も右岸左岸と渡り返さねば
     なりません。天鳥堰堤は梯子を登り、古い軌道跡から通過
     しました。でも、どうやら、新しい天鳥トンネルの中から行け
     たようでちょっと損をしました。その後は順調に歩いたり、
     滑ったり、漕いだりしながら、立山駅近くまでスキーで行け 201332325_118
     ました。駅が見えた時には“やった~!”と言うより、“終わ
     った~!”と言う思いでした。

     『女3人、黒部横断、ばんざ~い!』

5:40白岩堰堤、8:00天鳥堰堤、9:40電鉄立山駅  ...
 
     

    
 

        
     

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